熱帯夜で眠りが浅い…夏の睡眠不足と血流の関係

血行不良

熱中症

内科・循環器内科

監修医師プロフィール

医療法人徳洲会札幌もいわ徳洲会病院 病院長、日本睡眠学会総合専門医・指導医

後平泰信 医師

旭川医科大学卒業。CPAP治療やいびき・睡眠負債の研究を行いながら現在は札幌もいわ徳洲会病院病院長を務める。

 夏の夜、「暑くてなかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚める」「朝起きても疲れが残っている」と感じることはありませんか。夜間の最低気温が高い熱帯夜は、体温が下がりにくく、睡眠の質に影響することがあります。
 この記事では、熱帯夜に眠りが浅くなる理由、夏の睡眠不足と血流の関係、そして眠りやすい環境づくりについて解説します。

熱帯夜はなぜ眠りが浅くなるのか

 熱帯夜とは、夜間の最低気温が25℃以上になる夜のことを指します。夜になっても気温が下がりにくいと、体の熱が逃げにくくなり、寝つきや睡眠の深さに影響することがあります。まずは、暑さが睡眠に与える影響を知ることが大切です。

暑さで体温が下がりにくくなる

 人は眠りに入るとき、体の深部体温を少し下げることで自然な眠気が起こりやすくなります。しかし、室温が高いままだと体の熱が逃げにくく、寝つきが悪くなることがあります。熱帯夜に「眠いのに眠れない」と感じるのは、体温調節がうまく進みにくいことも関係しています。

寝苦しさが睡眠の質を低下させる

 暑さで寝苦しい状態が続くと、夜中に目が覚めたり、眠りが浅くなったりしやすくなります。睡眠時間は確保できていても、眠りの質が低下すると朝のすっきり感が得られにくくなります。夏の疲れが抜けにくいと感じる人は、後述する室温などの睡眠環境を見直してみましょう。

睡眠不足は血流にも影響する?

 睡眠は体と脳を休めるだけでなく、自律神経のバランスを整える時間でもあります。自律神経は血管の収縮や拡張にも関わっているため、眠りの質は血流にも影響すると考えられます。夏の睡眠不足が続くと、体の巡りが乱れやすくなる可能性があります。

眠りが浅いと自律神経が乱れやすくなる

 自律神経は、体温調節や血管の働き、心拍などをコントロールしています。睡眠不足が続くと、この自律神経のバランスが乱れやすくなり、血流にも影響することがあります。冷えやだるさ、肩こりを感じやすい人は、眠りの質にも目を向けてみましょう。

夏に起こりやすい35歳前後の女性の不調

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夏の冷房が「冷え」と「寝苦しさ」を招くことも

 熱帯夜には冷房の使用が欠かせませんが、使い方によっては睡眠の妨げになることがあります。冷房を切ると暑くて目が覚め、効かせすぎると手足が冷えて眠りにくくなることもあります。夏の睡眠では、暑さ対策と冷え対策のバランスが重要です。

冷房を切ると暑くて起きてしまう理由

 夜中に冷房を切ると室温が上がり、体の熱が逃げにくくなります。その結果、寝汗をかいたり、暑さで目が覚めたりすることがあります。熱帯夜は無理に冷房を我慢せず、眠りやすい室温を保つことが大切です。

冷房の効きすぎで手足が冷える原因

 冷房が強すぎると、体が冷えすぎて血管が収縮しやすくなります。特に手足は冷えを感じやすく、血流が滞ることで眠りにくさにつながることがあります。薄手の長袖や靴下、寝具の調整で冷えすぎを防ぎましょう。

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朝から体がだるい・疲れが抜けない

 眠りが浅いと、十分に寝たつもりでも体の回復が追いつかないことがあります。朝からだるい、日中に眠気が強い、集中力が続かないといった不調につながることもあります。夏の疲れが長引く人は、睡眠時間だけでなく睡眠の質も見直しましょう。

顔色の悪さやむくみにつながることも

 睡眠不足や冷えが続くと、血流や水分代謝に影響し、顔色の悪さやむくみを感じることがあります。特に冷房で体が冷えていると、朝に顔や足がすっきりしないこともあります。美容面が気になる人にとっても、睡眠と血流のケアは大切です。

熱帯夜でも眠りやすくする血流ケアと睡眠習慣

 熱帯夜の睡眠対策では、体温をうまく下げることと、冷えすぎを防ぐことの両方が大切です。寝る前の過ごし方や冷房の使い方を少し整えるだけでも、眠りやすさが変わることがあります。無理なく続けられる習慣から取り入れていきましょう。

寝る前の入浴で体温リズムを整える

 就寝前にぬるめのお風呂に入ると、体が温まり、その後の体温低下によって眠りにつきやすくなります。シャワーだけで済ませる日が続く人は、短時間でも湯船につかる習慣を取り入れてみましょう。ただし、熱すぎるお湯や寝る直前の長風呂は、かえって目が冴えることがあるため注意が必要です。

寝る前の入浴で体温リズムを整える

 就寝前にぬるめのお風呂に入ると、体が温まり、その後の体温低下によって眠りにつきやすくなります。シャワーだけで済ませる日が続く人は、短時間でも湯船につかる習慣を取り入れてみましょう。ただし、熱すぎるお湯や寝る直前の長風呂は、かえって目が冴えることがあるため注意が必要です。

冷房・服装・寝具で冷えすぎを防ぐ

 熱帯夜は冷房を適切に使い、室温を眠りやすい状態に保つことが大切です。一方で、風が直接体に当たる、足元が冷えるといった状態は血流低下につながることがあります。薄手の寝具や服装を調整し、暑すぎず冷えすぎない環境を整えましょう。

【まとめ】夏の睡眠不足は“血流と自律神経”を意識して整えましょう

 熱帯夜は体温が下がりにくく、睡眠の質が低下しやすい季節です。眠りが浅い状態が続くと、自律神経や血流の乱れにつながり、だるさや冷え、むくみを感じやすくなることがあります。夏を快適に過ごすためには、睡眠環境と血流ケアをあわせて整えることが大切です。

監修医師から読者に向けて

 熱帯夜の睡眠で大切なのは、「暑さを我慢しないこと」です。人は眠りにつく際、体の内部の温度である「深部体温」を下げることで自然な眠りに入っていきます。しかし、暑く湿度の高い環境では体の熱をうまく逃がせず、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりして睡眠の質が低下しやすくなります。

 冷房はタイマーで途中切ることにこだわらず、朝まで適切に使用して構いません。一方で、冷やしすぎたり風を直接体に当てたりしないことも大切です。寝具や寝間着も上手に組み合わせ、「暑すぎず、冷えすぎない」環境をつくりましょう。

 夏の睡眠不足は、翌日の眠気やだるさだけでなく、自律神経の働きや体調にも影響します。睡眠は夏を元気に乗り切るための大切な体調管理の一つです。「夏だから眠れなくても仕方ない」と考えず、まずは寝室環境を整えることから始めてみてください。

監修医師プロフィール

医療法人徳洲会札幌もいわ徳洲会病院 病院長、日本睡眠学会総合専門医・指導医

後平泰信 医師

旭川医科大学卒業。CPAP治療やいびき・睡眠負債の研究を行いながら現在は札幌もいわ徳洲会病院病院長を務める。

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